はじめに
昨年度、高知商工会議所青年部(YEG)は設立40周年を迎えました。私は2018年4月に入会し、今年度で8年目を迎えます。入会した2018年は高知での四国ブロック大会、翌年の2019年は35周年として龍馬World、2023年第41回全国会長研修会と大きな大会に携わり、先輩方の継ぎ繋ぎ紡いできた想いを毎年のように感じることが出来ました。そしてこの度、第39代目の会長として歴史ある組織の大役を任せていただき、皆様に心から感謝申し上げます。
昨今、私たちを取り巻く経済環境は非常に厳しいものがあります。世界的な不安定要素やインフレ、原材料の高騰、人手不足など、企業経営にとっては数々の難題が押し寄せています。また、急速に進展するデジタル化や価値観の多様化もあり、企業が生き残り、成長を続けるためには、今まで以上に柔軟で迅速な対応が求められています。こうした中で私たちYEGも、ただ流れに身を任せるのではなく、この変化をどう乗り越え、そしてどのような未来を築いていけるのかを今一度考える必要があると感じています。
昨年度のスローガンは「Next Challenge」でした。大きな挑戦を掲げ、多くの会員が全力で活動に取り組み、新たな成果を生み出してきました。今年度は大きな事業の予定はありませんが、だからこそ一度立ち止まり、次に進むべき方向について深く考える時期であると考えています。今後、YEGが10年、20年と継続し、さらに発展していくために、私たちが今、何を残し、何を次の世代に伝えていけるのかを真剣に考える必要があります。
今年度のスローガンは「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」としました。このスローガンには、「恐れることなく、自分の目的・目標に向かってひたすら前進すること」という意味が込められています。私たち一人一人がYEGの一員として、「YEGに入って良かった」「この組織と共に未来を築きたい」と思えるような組織づくりを目指します。そのためには、ただ立ち止まるのではなく、明日からさらに大きな一歩を踏み出す準備を整え、前向きに進むことが大切です。そして、「勇往邁進」という言葉が示すように、私たちはそれぞれの目標に向かって恐れることなく前進し、成長し続けることを目指します。
さらに、このスローガンにはもう一つの大切な意味が込められています。それは、未来を切り拓くためには「志」が必要だということです。歴史の偉人である吉田松陰先生のお言葉に、『志を立てて以て万事の源と為す』という言葉があります。これは、「自分の道が成功するかどうかは、志があるかどうかにかかっている。だからこそ、何をするにしても自分がしっかりとした志を持つことが大事だ」という意味です。私たちの活動も、単なる毎月の事業や交流に終わるのではなく、そこに確固たる志や目標があるからこそ、成長と成果が生まれるのです。
私たちが志を持ち続け、それに向かって勇往邁進することで、企業としての発展や自己研鑽、人脈の拡大、そして地域社会への貢献が実現できます。そして、それがさらに組織全体の力となり、未来のYEGを支える礎となるのです。こうして私たちが全力で活動し続けることで、「YEGに入って本当に良かった」と思える会員が増え、組織としても他に語りたくなる存在になっていくと確信しています。
この「勇往邁進」の精神を胸に、私たちは次なる目標に向かって歩みを進めていきます。会員一人一人が、YEG の一員であることに誇りを持ち、互いに支え合い、未来を築いていけるよう、全員で力を合わせていきましょう。今後もYEGが皆にとってかけがえのない場となり、多くの会員にとっての成長の舞台、そして地域に貢献できる組織として存在し続けることを目指し、共に前進していきたいと思います。
運営方針
- ・中長期ビジョンについて
- 今後、YEGが10年、20年と継続し、さらに発展していくために、私たちが今、何を残し、何を次の世代に伝えていけるのかを真剣に考える必要があります。過去の歴史から学び、中長期ビジョンを提案し、今後の新たな目標に向かって組織をより強固な団体にしていきます。
- ・政策提言について
- 商工会議所は行政に対し、中小企業の声を集め届ける政策提言という大きな役割を担っています。昨年度の提言した内容の検証及び継続的な政策提言をするために日本YEGと連携し、親会や行政、民間事業者・大学との意見交換をし、政策提言活動を行います。
- ・組織増強活性化について
- 現在、会員数に対する実働は、半数超えるぐらいの50%~60%です。会員が参加したいと思う活動を実施し、70%~80%以上の活動率を目標にします。同時に会員拡大も積極的に行います。
- ・広報、ブランディングについて
- 青年部活動をHP・メディア・SNSと活用し、積極的に内外に広め、会員が高知YEGを誇りに思える活動します。また、ブランディング活動をすることで地域社会への認知度を高めて入会促進に繋げます。
- ・ビジネス向上・交流について
- 世界的な不安定要素やインフレ、原材料の高騰、人手不足など、企業経営にとっては数々の難題が押し寄せています。また、急速に進展するデジタル化や価値観の多様化もあり、企業が生き残り、成長を続けるためには、今まで以上に柔軟で迅速な対応が求められています。さまざまな課題解決をしていくために研鑽の場を作り、可能性を追求します。また、会員同士、OB・親会との交流の 場を設け、交流や親睦を深めて上で、自己研鑽・自企業発展・地域経済発展へと繋げていきます。
- ・連携について
- 高知県連、四国ブロック、日本YEGと単会の枠を超えて活動することは、貴重な経験と財産になります。これからの高知YEGを担う若い世代を中心に出向を輩出し、地域経済を支える未来のリーダーを育てます。また、昨年度末に小松YEGと地域協定を締結し、地域の永続的繁栄に繋がる交流と研鑽を積む機会を創出していきます。
おわりに
今年度はこれからの高知商工会議所青年部が進むべき道を皆で考え、先輩方が継ぎ繋ぎ紡いできた歴史をさらに誇り高きものとし、すべての会員の未来をしあわせにするため語り合い、地域経済の発展へと繋げてまいります。
結びに、高知商工会議所並びに OB 諸先輩方をはじめ、関係機関の皆様におかれましては、今後とも益々のご指導、ご鞭撻、ご支援を賜りますよう何卒お願い申し上げます。